パソコンを利用して社内会議や取引先様とミーティングをおこなう「働き方」が定着しつつあります。パソコンを利用した遠隔会議と言えばWeb会議が主流でしたが、Ciscoの【Webex Teams】やMicrosoft Office 365で利用できるグループチャットソフトウェア【Microsoft Teams】のように、普段はテキストチャットでコミュニケーションし、ビジネスシーンによってすぐに「ビデオチャット」でカメラ映像と音声を使ったビジュアルコミュニケーションができる仕組みを取り入れる企業が急増しています。コミュニケーションの仕組み(プラットフォーム)はクラウドサービスで提供され使い勝手も良いのですが、いざ「ビデオチャット」や「テレビ会議」をやりましょう!となった時、一番重要視されるのがパソコンに接続する【マイクとスピーカー】の品質です。ひとりでビデオチャットに参加するのであればヘッドセットで充分ですが複数人で参加する際、相手の声がこちらの参加者全員にきっちり聞こえないといけませんし、こちらの声を相手にしっかり伝える事が出来なければ、快適なコミュニケーションが成り立ちません。そこで【マイクスピーカー】を利用されるケースが多々あるのですが、ちゃんと製品選びが出来ていますか? 参加人数や部屋の大きさなども考慮しておかないと「マイクスピーカーがあるから全てOK!」という事にはなりません。ではマイクスピーカーを導入する時、押さえておかなければいけないポイントと、2020年最新版 売れ筋マイクスピーカーBest3をご紹介いたします。
マイクスピーカー(スピーカーフォンと表記される場合もあり)の選び方につてご紹介します。
①何名の会議参加者を想定しているのか?
マイクスピーカーの種類も様々あります。マイクとスピーカーが一体化されている少人数で利用するタイプや、マイクとスピーカー部分が分かれていてマイクをカスケード(数珠繋ぎ)して複数人で利用できるタイプなどがあります。これはミーティングルームや会議室の大きさにも比例していて、4席程度のハドルルームに複数人利用できるマイクスピーカーを導入してもオーバースペックになってしまいますし、小型のマイクスピーカーを20席あるような大会議室で利用しても効果が得られません。何名ぐらい遠隔会議に出席するのか、どのぐらいの大きさの部屋で利用するのか、を想定しておく必要があります。
②マイクスピーカー「3つの性能」を理解しておきましょう
マイクスピーカー「3つの性能」はテレビ会議システム専用機のマイクと同じことが言えます。
・エコーキャンセル
「自分の声」をマイクが集音(入力)し、相手のスピーカーから聞こえます(出力される)。「自分の声」を相手のマイクが集音し、自分のスピーカーから「自分の声」が聞こえる(返ってくる)症状をエコーと言います。エコーキャンセルは1回送った「自分の声」を自分のスピーカーへ戻さない、まさにエコーをキャンセルしてくれる機能です。エコーキャンセルの性能が良くないと、自分の話した声が自分にも聞こえるので非常に違和感のある状態になってしまいます。
・オートゲインコントロール
オートゲインコントロールとは、一定の音量をキープしながら相手の声が聞こえる機能です。相手が大声で話した場合は自動的にゲインが下がり、逆に小さな声で話した場合はゲインが自動的に上がるので、相手の声の大きさ(ボリューム)が安定して聞き取れる機能です。※ゲイン(マイクで集音された音を、どのぐらいの音量で入力してあげるか設定する電子回路の増幅度の事。dbという単位で表されます)
・ノイズリダクション
会議室の天井に設置している空調から出るエアコンの風や、プロジェクターのファンの音など、継続的かつ一定の「環境ノイズ」を遮断してくれる機能です。ですが極端にプロジェクターのそばにマイクスピーカーを置いてしまったりすると、機能の限界を超えて上手に環境ノイズがカットされない場合もあります。
このように、マイクスピーカーには基本的に「3つの性能」が標準装備されています。
②マイクスピーカーの利用方法にも注意が必要
いくら性能の良いマイクスピーカーを利用しても使い方によって、その性能がフルに発揮できない場合があります。現在ご利用中のマイクスピーカーがこんな状態で利用されていませんか?
・会議参加者の席から離れた場所にマイクスピーカーが置かれていませんか?
いくら高性能のマイクスピーカーでも音声を集音する「集音範囲」があります。マイクスピーカーを利用する際は、なるべく会議参加者の近くに置いてください。またマイクなので、資料をめくるペラペラ音やテーブルをコツコツたたく音も集音されてしまいます。テレビ会議のマナーとしてマイクスピーカーの前では、なるべく雑音を出さないように気をつけましょう。
・マイクスピーカーの上に何かモノが載っている
会議資料をテーブルに広げるシーンは良くあることですが、マイクスピーカーの上に会議資料がかぶさっていませんか? かぶさっている会議資料がマイクの集音の隔たりとなり、うまくコチラの音声を集音してくれない状態になります。相手に綺麗な音声を送る為には、マイクスピーカーの上に会議資料などを置かないようにしてください。
・ボリュームは2つあります!
マイクスピーカーのボリュームは上がっているのに、相手の声が聞こえない・・・。こんな時はパソコン側のボリュームを確認してください。パソコンがスピーカーOFFになっていないか、ボリュームが小さくなっていないかチェックしてみてください。弊社サポートデスクでお伺いしているお客様からの質問でも、この内容のお問合せが多くあります。
それでは 2020年最新版 売れ筋マイクスピーカーBest3をご紹介したいと思います。
まずご紹介するのが、Poly(旧Polycom)から発売されている【VoxBox】です。
BluetoothでもUSB接続でも利用できるタイプのマイクスピーカーです。1~2人程度の少人数で利用いただけ、ハドルルームや外出先でのビデオチャットに最適です。サイズは11 x 11 x 2.5 cmで重量は380gと、そこそこ重みもありコンパクトながらに存在感も感じられます。VoxBoxの魅力は何といっても音質。さすがテレビ会議メーカーPolycomの血が流れている、と言ったところでしょうか。
次にご紹介するのがSENNHEISER(ゼンハイザー)のマイクスピーカー【SP20】です。
本体サイズ110×30mm、重量210gと、こちらはコンパクトかつ軽量モデルです。USBと3.5mmミニプラグで接続でき、スマホやタブレットとの接続もBluetoothの面倒な接続設定をせずとも、ケーブル1発で利用可能。こちらも少人数向けのモデルになりますが、価格がお手頃なレンジで設定されています。SP20は機能面でも優れていますが、何といっても「デザインがお洒落!」。かばんの中に忍ばせておけば、それだけでビジネスセンスも向上するかも知れませんね。
最後にご紹介するのが、もう説明する必要が無いほど知名度があり性能も優れたヤマハ「YVCシリーズ」です。VTVジャパンメールニュースでも特集したことがございますので、こちらをご確認ください。
現在YVC-300がYVC-330にモデルチェンジし、見た目はそのままですが機能面が向上されており「SoundCap」という技術が採用されています。収音範囲制限機能、マイク自動ミュート、スピーカー音量自動調整の3つの機能が搭載され、オープンスペースやハドルルームなど周辺の雑音が気になる環境でもYVC-330の威力がフル発揮されます。
ヤマハメーカーサイトはこちらでご確認ください。
いかがでしたか? ビジネスシーンでのビジュアルコミュニケーションが加速する中、様々なクラウドサービスやシステムがプラットフォームとして提供されています。ですが、それらを快適に使いこなすには、今回ご紹介したマイクスピーカーなどのデバイスにも目を向けて、トラブルの起こらない環境をつくる事が重要です。マイクスピーカー選びでお困り事やご質問がございましたら、ぜひVTVジャパンまでお問い合わせくださいませ。