オンライン会議の新しい標準:Microsoft Teams Rooms
※本コンテンツに関する情報は2024年8月時点のものです。今後、Microsoftのアップデートにより情報が変更される場合がありますが、ご了承ください。
より効率的な会議環境の実現に向けて
近年、テレビ会議システム(H.323)をご利用中の企業からリプレイスのご相談が増えています。
これまで利用していたテレビ会議システムの保守サポートが終了することや、リモートワーカーとの連携が取りやすいMicrosoft TeamsやZoomなどにコミュニケーションプラットフォームを統一する企業が増加したことから、リプレイス候補として「Microsoft Teams Rooms」や「Zoom Rooms」といった「Roomsシステム/Roomsデバイス」に注目が集まっています。
これらの「Roomsシステム」は、テレビ会議システムで利用できる機能はそのままに、会議の効率を向上させるための最新機能が多く搭載されています。
中でも、視覚情報が会議の進行に与える影響は大きく、参加者全員が円滑に議論を進められる環境を整備するには、最適な画面レイアウトの設定が不可欠です。
本コンテンツでは、テレビ会議システムとTeams Roomsの画面レイアウトに焦点を当て、その違いを解説します。
より効率的な会議の実現に向けて、Teams Roomsがどのように役立つかをご紹介します。
テレビ会議(H.323) & Microsoft Teams Rooms:画面レイアウトパターンの紹介
テレビ会議システム(H.323)の画面レイアウト
テレビ会議システムのレイアウトはメーカーによりさまざまですが、今回はPolyのGroupシリーズ(販売終了製品)をテレビモニター1台と接続して利用した場合のレイアウトを例にご紹介します。
①ディスカッションモード
全ての拠点において、各拠点の映像が等分割で表示されます。
最大表示数が決まっており、画面に表示されていない拠点は発言すると入れ替わりで表示されます。
②プレゼンテーションモード
全拠点(話者がいる拠点を除く)に、話者の拠点がフルスクリーンで表示されます。
話者がいる拠点の画面には、他の拠点が等分割で表示されます。
全拠点での見え方(話者がいる拠点を除く)
話者がいる拠点での見え方
③フルスクリーンモード
全拠点(話者がいる拠点を除く)に、話者の拠点がフルスクリーンで表示されます。
話者がいる拠点の画面には、前に発言していた拠点がフルスクリーンで表示されます。
全拠点での見え方(話者がいる拠点を除く)
話者がいる拠点での見え方
④自動モード
会話の状況に合わせてディスカッションモードとプレゼンテーションモードが自動で切り替わります。
基本はディスカッションモードとし、1拠点が15秒以上話すとプレゼンテーションモードに切り替わります。
Microsoft Teams Roomsの画面レイアウトの優位性
Teams Roomsはテレビ会議システムと比較して、より柔軟な画面レイアウト表示が可能です。
Teams Roomsへの移行で得られる視覚的なメリットをご紹介します。
メリット①柔軟なレイアウト選択
ギャラリーモード
「ギャラリー」モードでは、参加拠点をグリッド形式で表示します。
拠点が多い場合は以下のルールで画面に収まる数のみを表示し、後は小さく表示されます。
- カメラがONの拠点を優先して表示
- 発言中の拠点を優先して表示
- 挙手した拠点を優先して表示
- Teams Roomsで参加した拠点は拡大して表示
「大きいギャラリー*」モードでは、最大49拠点までの映像をグリッド形式で表示でき、参加拠点が多い会議に最適です。
*「大きいギャラリー」モードを利用するには管理画面での設定が必要です。
※資料共有時には、資料画面の表示/非表示の選択が可能です。
Togetherモード
「Together」モードは、参加者を一つの仮想空間に集め、まるで同じ部屋にいるような感覚を提供するレイアウトです。
チームの連帯感を高める効果があります。
ただし、1カメラあたり1座席に配置されるため、参加者のほとんどがリモート参加(個人参加)の会議に適しています。
フロントロー(Front Row)モード
「フロントロー」モードはプレゼンテーション資料や話者拠点を中心に据えつつ、他の参加拠点を画面下部に並べて表示するレイアウトです。チャット画面も表示されます。
重要な情報に集中しやすく、プレゼンや発表があるような会議に最適です。
フロントローモードもリモート参加(個人参加)が多い会議に適しています。
Teams RoomsのライセンスにはBasicとProがありますが、フロントローモードの利用にはProライセンスが必要です。
BasicライセンスとProライセンスの違いについてはこちらをご参照ください。
メリット②カスタマイズ性と自動化
レイアウトのカスタマイズ
テレビ会議システムの内蔵多地点機能を利用する場合、一般的に画面レイアウトは親拠点のみ設定可能で、他の拠点で変更することはできません。
一方、Teams Roomsでは拠点ごとに任意の画面レイアウトに変更できるため、各会議室のモニターサイズやモニター数に合わせて最適な画面構成が可能となります。
自動フレーミング機能
会議室にいる参加者をカメラが自動でフレーム内に収める機能です。
カメラ操作の手間が省け、会議により集中することができます。
資料共有の効率化(「コンテンツにフォーカスを移動」機能)
話者の強調機能
スポットライト機能:「全員にスポットライトを設定」を利用すると、特定の参加拠点を全拠点の画面で大きく表示します。
重要な発言やプレゼンテーションを確実に目立たせることができる機能です。
ピン留め機能:「自分用にピン留めする」を利用すると、特定の参加者を自分の画面に固定表示できるため、重要な人物に集中できます。
ピン留め機能は他の拠点の画面レイアウトには影響しません。
メリット③リモート参加者への配慮
リモート参加者にやさしい設計
さまざまな画面レイアウト表示や自動フレーミング機能により、リモート参加者の疎外感を払拭し、一体感を感じられる設計がされており、リモート参加者と会議室参加者が交流がしやすい環境を提供します。
テレビ会議(H.323)とMicrosoft Teams Roomsの画面レイアウト比較
テレビ会議システム・Roomsシステムのレイアウトパターンには、似ているものもありますが、まったく同じではありません。
同じ会議シチュエーションで、それぞれでよく利用されるレイアウトを比較し、違いを見てみましょう。
全拠点でディスカッションするとき
全拠点に発言の機会がある会議体では、以下のモードが有効です。
テレビ会議(H.323)の場合
Microsoft Teams Roomsの場合
任意の1拠点の映像を見る
セミナーや社長訓示など、ある1拠点に発言が集中する会議体のときは、以下のモードが有効です。
テレビ会議(H.323)
Microsoft Teams Rooms
※Teams Roomsにはテレビ会議システムの「フルスクリーンモード」と同機能を持つレイアウトはありません(2024年8月時点)
Microsoft Teams Roomsが会議体験を一新する理由
Teams Roomsが会議体験を一新する理由は、画面レイアウト以外にもあります。
詳細は以下のコンテンツをご参照ください。
Teams Roomsを利用するメリットやTeamsとの相違点、Teams Roomsの利用に適したシチュエーションなどを解説します。
Teams Roomの導入にあたって、レベルに応じた支援をご提供します。
Teams Roomsの管理者向けに必要な知識や情報を解説します。
まとめ
テレビ会議システムとMicrosoft Teams Roomsの画面レイアウトについてご紹介しました。
Teams Roomsはテレビ会議の利便性をそのままに、多様な機能で会議体験をアップグレードできます。
より効率的な会議運用に向けて、会議室にMicrosfot Teams Roomsを導入してみませんか。
Teams Roomsをはじめ会議室構築に関するご相談はVTVジャパンまでお気軽にお問い合わせください。