オンライン会議に最適なカメラを選ぶときにチェックすべき点とは?

知る・学ぶオンライン会議豆知識
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チヨダ博士
チヨダ博士
みなさん、こんにちは!オンライン会議を長年研究しているチヨダと申します。
さて今回は、オンライン会議の「映像」についてのおはなしです。“なぜオンライン会議に映像が必要なのか”を解説するとともに、オンライン会議に最適なカメラ選びのポイントをご紹介します。
オンライン会議を使いこなすヒントになるような豆知識、知れば誰かに話したくなること間違いなし!是非最後までお付き合いください。

スムーズなコミュニケーションに「映像」が必要な理由とは

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンは、人とのコミュニケーションにおいて、「言語情報7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」の割合で影響を与えているという法則を提唱しています。これは人が言語・聴覚・視覚においてそれぞれ矛盾した情報を得たときに、どの情報が優先されるかを調べたものです。
人は言葉だけでは相手の真意を把握するのが難しいと感じます。しかし、聴覚と視覚から得た情報が加わることで、相手の気持ちや意図がより明確に伝わるようになります。すべてのシーンでメラビアンの法則が当てはまるわけではありませんが、人はこれらの要素から得た情報をもとに総合的に判断します。

メラビアンの法則 図式

「言語情報7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」の割合で影響を与えているというメラビアンの法則

チヨダ博士
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「言語」「聴覚」に加えて「視覚」を活用することで、オンライン会議においてより効果的に意思疎通を図ることができます。

オンライン会議のカメラ選びのポイント

チヨダ博士
チヨダ博士

それではここからオンライン会議で利用するカメラ選びのポイントをご説明します。

オンライン会議のカメラ選びのポイント①:視野角

オンライン会議のカメラを選択するときの基準の1つに「視野角(画角)」があります。
視野角とは、カメラで映し出される映像の範囲を角度で表したものです。テレビ会議専用機に利用されるカメラのほとんどが視野角70°台であるのに対し、最近のWebカメラは視野角120°~150°のものが多くみられます。
視野角が狭いカメラ映像は歪みは少ないけれど映し出す映像の範囲は狭く、視野角が広いカメラ映像は歪みが出るけれど広範囲を映し出す、という特性があります。
この特性を活かし、例えば会議室が狭くてカメラと参加者の位置が近い場合は、視野角の広いカメラを選ぶことでより広い範囲を映し出すことができます。
逆に広い会議室でカメラと参加者の位置が遠い場合は、視野角の広いカメラを使用すると左右に不要なスペースが映りこむため、狭い画角のカメラの方が良いこともあります。

カメラの視野角の違い

カメラの視野角の違い

チヨダ博士
チヨダ博士

視野角の広いカメラと狭いカメラそれぞれにメリット・デメリットがあります。設置する部屋の環境から最適な視野角のカメラを選択しましょう。

オンライン会議のカメラ選びのポイント②:光学ズームとデジタルズーム

オンライン会議のカメラ選定ポイントの2つ目は「ズームの種類」です。一般的なカメラでは「光学ズーム」「デジタルズーム」の2つのズーム機能があります。光学ズームは都度レンズを動かして撮影するため拡大しても映像が粗くならず、きれいに映し出してくれます。反面、ズーム率と比例してレンズのサイズや価格は上がります。デジタルズームはレンズを動かさず撮影し、映像の一部をコンピューター処理で引き延ばして拡大するため、映像は粗くなります。カメラやレンズがコンパクト且つ低価格で購入できるところがメリットです。
光学ズームとデジタルズームは組み合わせることでさらに倍率が高まります。光学12倍、デジタル4倍カメラの場合、48倍(光学ズームで12倍した映像を4倍に引き延ばした状態)まで拡大できます。

光学ズームとデジタルズーム

光学ズームとデジタルズームの映像の差

「光学ズーム」と「デジタルズーム」ではパン(左右)・チルト(上下)の方法も変わります。光学ズームは上下左右に向きを変えたカメラが映す映像を拡大するのに対し、デジタルズームは最初に映した映像を元に、この映像の中でズームした時に表示されていない範囲の上下左右のみを映します。

光学ズームとデジタルズーム パン・チルトの方法の違い

光学ズームとデジタルズーム パン・チルトの方法の違い

どのカメラを選ぶべき?シーンに合わせたカメラの選び方

チヨダ博士
チヨダ博士
「視野角」と「ズーム」についてご説明しましたが、実際にどのタイプのカメラを選ぶべきかお悩みの方もいるかと思います。「視野角」と「ズーム」それぞれの特徴を押さえながら、会議室の規模・使い方に合わせたカメラ選びとおすすめの製品をご紹介します。

狭い会議室の場合:広視野角・デジタルズームカメラ

カメラと参加者の距離が近い会議室の場合は、手前の人もきちんと映せる視野角の広い120°前後のカメラがおすすめです。
ズームも高倍率は必要ありません。

 

狭い会議室の場合:広視野角・デジタルズームカメラ
広視野角・デジタルズームカメラを設置した小規模会議室

広視野角・デジタルズームカメラを設置した小規模会議
※画像をクリックすると、詳細な機器構成がご確認いただけます

広視野角・デジタルズームタイプのおすすめカメラ

AVer CAM130

Webカメラ

Microsoft、Zoom認定 高性能Webカメラ

Avaya HC020

Avaya Huddle Camera HC020

個人オフィスルーム・ハドルルーム向け4K対応高品質Webカメラ

Poly Studio

バー型カメラ

小規模会議・ハドル会議対応 マイク・スピーカー一体型USBカメラ

広い会議室の場合:狭い視野角・光学ズームカメラ

カメラと参加者の距離が遠い広い会議室の場合は、視野角が狭くズームが高精細な光学ズームカメラがおすすめです。
カメラに対して縦長の会議室で視野角が広いカメラを利用すると、余分なスペースが表示されズーム調整したくなり、結果画像が粗くなる場合があるので注意が必要です。
広い会議室の場合:狭い視野角・光学ズームカメラ
狭い視野角・光学ズームカメラを設置した大規模会議室

狭い視野角・光学ズームカメラを設置した大規模会議室
※画像をクリックすると、詳細な機器構成がご確認いただけます

狭い視野角・光学ズームタイプのおすすめカメラ

AVer CAM520 Pro3

PTZカメラ

1080p60fps対応、光学12倍ズーム機能搭載カメラ

Avaya HC050

Avaya Huddle Camera HC050

小規模会議室から大規模会議室対応高品質カメラ

広視野角デジタルズームカメラと狭視野角光学ズームカメラの比較動画をご紹介します。
チヨダ博士
チヨダ博士
いかがでしたか。視野角の広狭やズームの種類はどちらが優れているというわけではなく、利用する環境やレイアウト、利用者の要望をふまえて最適なものを選ぶことが快適なオンライン会議を行う秘訣です。
どのカメラを選んだらよいか悩んだ場合は、貸出機を利用して検証したり、専門の会社に相談してみるのも解決策の1つです。

オンライン会議での映像に関するお悩みはもちろん、音響や会議室設備などお気軽にご相談ください。

よくある質問

  • カメラのズーム機能「光学ズーム」と「デジタルズーム」の違いはなんですか
  • 一般的なカメラには「光学ズーム」と「デジタルズーム」の2つのズーム機能がありますが、光学ズームは都度レンズを動かして撮影するため拡大しても映像が粗くならず、きれいに映し出してくれます。
    デジタルズームはレンズを動かさず撮影し、映像の一部をコンピューター処理で引き延ばして拡大するため、映像は粗くなります。
  • カメラの視野角について教えてください
  • 視野角とは、カメラで映し出される映像の範囲を角度で表したものです。
    テレビ会議専用機に利用されるカメラのほとんどが視野角70°台であるのに対し、最近のWebカメラは視野角120°~150°のものが多くみられます。
  • オンライン会議に適したカメラを選ぶポイントを教えてください
  • 視野角の広狭やズームの種類、カメラの機能を確認しながら、利用する環境やレイアウト、利用者の要望に合ったカメラを選ぶことがポイントです。
    パーソナルから大規模会議室、セミナールームなどあらゆる環境に最適なオンライン会議用カメラをご紹介しています。会議室用カメラをご参照ください。