テレワークのメリットと課題

ビジュアルコミュニケーションニュース
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テレワークを実践して浮き彫りになった「メリット」と「課題」

オリンピックに向けて政府が主導しながらも、なかなか導入までには至りにくい印象のテレワークですが、新型コロナウイルスによるBCP対策によりテレワークを開始される企業も増えてきています。また、導入を検討される企業・団体も多く見られるようになりました。
いち早くテレワークを実施したGMOインターネットグループは、取り組み結果を自社の特設サイトで公表しています。この内容を見るとさまざまな「メリット」と「課題」が見えてきます。

GMOインターネットグループの新型コロナウイルスに関する取り組み

2020年1月27日にいち早くテレワークを開始したGMOインターネットグループは、特設サイトを用意して、定期的に自社のテレワークへの取り組み内容を公表しています。

2023年2月6日をもって、グループ本社オフィスの新型コロナウイルスの感染対策は撤廃致しました。2020年1月~2023年2月6日までにおける弊社グループの事業継続計画(BCP)などの記録はこちら。 | GMOインターネットグループ株式会社
2023年2月6日をもって、グループ本社オフィスの新型コロナウイルスの感染対策は撤廃致しました。2020年1月~2023年2月6日までにおける弊社グループの事業継続計画(BCP)などの記録はこちら。

2020年2月28日(金)と2020年3月16日(月)に在宅勤務を行っている従業員(パートナー)に在宅勤務に関するアンケートを実施し、結果をプレスリリースで公表しています。4000人規模での在宅勤務のアンケート結果は、テレワークを検討する企業などにはとても参考になるデータとなりそうです。

在宅勤務に関するアンケートからみえる課題とは

GMOインターネットグループ:在宅勤務に関するアンケートを実施
GMOインターネットグループが在宅勤務に関するアンケートを実施し、結果を分析。

上記アンケートにて出てきた「課題」を簡単にまとめてみました。

課題
回答(一部抜粋)
設備面の課題
  • PCのリモート環境が悪い
  • 椅子机とPCサプライがないことによる作業効率低下
  • ノートPCがなくそもそも在宅勤務ができない
人と人に関する課題
  • 対面でなくなったことによるコミュニケーションの減少
  • 即座のレスポンスが得られない
  • リモート会議に慣れず議論が消極的に
場所に関する課題
  • 昼食外出禁止で地方では福利厚生が利用できず不便
  • マスク、アルコール、消毒ジェル・スプレーの不足
  • 自宅の光熱費・食費・通信費が増加
クライアントに関する課題
  • お客様がどう感じているか?が心配
  • クライアントから来る郵送物や捺印申請などの対応
  • 受電のためIP電話の転送がほしい

長期化する在宅勤務から出たメリットと要望

GMOインターネットグループ:在宅勤務体制開始から1ヵ月経過長期化する在宅勤務の課題についてアンケート第2弾を実施
GMOインターネットグループ:在宅勤務体制開始から1ヵ月経過長期化する在宅勤務の課題についてアンケート第2弾を実施

2回目のアンケートでは「課題」の他、「メリット」や「要望」もみられました。「課題」は1回目にでたものと重複するものが見られましたが、そのほかに腰痛など身体的の負担、運動不足、精神的な負担などの「体調」、業務効率が低下、時間の管理が難しいなどの「業務内容」、同僚・他部署パートナーとの意思疎通が難しいなどの「意思疎通」などの課題もありました。
テレワークが長期化することで新たな側面が見えてきたようです。

メリット
回答(一部抜粋)
通勤負担の軽減
  • 満員電車での通勤がない事で肉体的・精神的負担が軽減
  • 体調が悪く出勤を諦めていたような場合でも少し休んで回復すれば、通勤がないので残りの時間は出勤して仕事ができる
パートナー・組織への感謝
子供と在宅できる
  • 家族と過ごすことができる(子供・介護)
  • 休校があっても心配しなくてよい
時間の有効活用
  • 時短だが勤務時間を増やせる
  • 勉強する時間を取ることができる
作業効率の向上
  • 突発的な業務が減り、資料作成などの効率が向上した
  • 移動時間(拠点間移動や会議室等)が最小限になり、お客様に対峙できる時間を最
    大化できた
  • ちょっとしたことでも個別のチャットですぐ聞くことができる
意思疎通・報連相の大事さ
要望
  • 在宅勤務の制度化
  • 光熱費等の会社負担
  • 在宅勤務手当実施
  • 在宅勤務の対象地域拡大
  • 社内でのナレッジ・情報共有
  • 自宅以外の勤務の導入
  • 在宅勤務対象業務の拡大
  • ペーパーレス化促進
  • マスク等日用品の支給
  • ある程度の出社を希望

利用したオンライン会議ツールと使用時のマナー・工夫

アンケートの中でもビジュアルコミュニケーションを扱う会社として、特に興味を持ったのは「利用しているツール」とその利用に対する取り組みでした。遠隔での会議だからこそ、お互いがストレスなくコミュニケーションをとるための思いやりがいろいろあるものだなと再確認しました。

使用したツールと使用時のマナー・工夫
回答(一部抜粋)
Web会議ツール
Zoom、Chatworkビデオ通話、Slack、Google Hangouts、GoogleMeet、Skype、LINE、WebEX、DISCORD、Teams など
電話ツール
コーラスライン、ソフトフォン、MOT(手持ちのPCやスマートフォンをビジネスフ ォンとするサービス)
Web会議マナー
  • Zoomカメラをオンにすることでコミュニケーションの質が改善した
  • 困ったら早めにZoomでミーティングをする(直接話したら早い)
  • ヘッドセット推奨(ハウリング防止、情報が漏れない)
  • 発言を順に回す、発言時間を計測するなどを、リストやタイマーを画面に表示するといった、ちょっとした準備・改善で、スムーズにできるようになった
Web会議改善点
  • 名前の設定が「【GMO-I】部署名・番号・名前」という規定のため、長すぎて肝心の名前が表示されないので表記スタイルを変更してほしい
  • 画面共有がちゃんと見えているかの確認を都度行うと時間のロスなので、表示されない場合のみ申告してほしい
チャットマナー
  • 文章をわかりやすくする
  • 普段以上に意識して、チャットツール上で情報のアウトプットとインプットを行う
  • 資料、アジェンダを事前にポストする

テレワークは社員の自宅などで業務を行うため、企業側ができることとできないことが出てきてしまいます。多くの課題がでていましたが、企業側でサポートできることを洗い出し、今後のテレワークの改善や導入の際にご参考ください。