オンラインイベント支援事例:建設コンサルタント会社様
海外とのオンライン会議を成功させるためのポイントとは
初めての海外との会議。不安要素を取り除きたい
同社では社員間の会議・打ち合わせ業務用にWeb会議を活用されていますが、社外との接続は利用したことがないとのことでした。既存ツールを有効活用できるのか、できる場合は海外との接続、かつ役員クラスが参加するので接続不具合や準備不足といった不安要素を取り除くために弊社にお問い合わせいただいたそうです。
会議の構成、参加人数など詳細を伺いました。
環境にあった接続ツールを選定する
理由はふたつあります。
- 音声・映像の不具合発生を回避する
- テレビ会議専用機は会議利用に設計・開発されている
PCベースのWeb会議の場合、接続品質はPCの仕様や利用するインターネット回線に依存します。お客様が契約されているWeb会議サービスは接続帯域を制御できないため、一時的に音声・映像に不具合が発生することが懸念されました。また、1台のPCからグループ会議を行うには音声・映像を拡張するためのデバイスが別途必要です。
テレビ会議専用機は帯域を指定して接続できます。つまり、海外拠点のネットワーク事情によって帯域を狭めて安定した通信を優先したり、場合によっては帯域を広げて高品質な通信にすることができます。
また、PCベースのWeb会議よりも音声・映像の処理能力が高く、安定した音声・映像データのやり取りができます。また、テレビ会議専用機には高性能カメラとマイク・リモコンが付属するので簡単に設置できて、会議中の必要な操作もリモコンで行えるという利点もあります。
3台以上のテレビ会議専用機を同時接続することを「多地点接続」といいます。
テレビ会議専用機は1対1接続(Point to Point)が基本ですが、オプション機能を追加することで3台以上接続できるようになります。
弊社の貸し出し機は最大9拠点(親拠点+8拠点)まで同時接続できる機能に対応するので、今回のような3拠点同時接続を容易に実現できます。
お客様にもテレビ会議専用機を使用する利点とPCベースのWeb会議サービスの不安定さを説明し、弊社の提案を承認いただきました。
現地調査で確認すること
会議室設備にプロジェクターとスクリーンがあるので映像出力に利用できます。
また会議内容についても伺いました。特定の参加者が話者になるのか、それとも参加者全員が自由に発言する会議なのかによって準備する音響機器も変わります。前者の場合は、グースネックマイクなど外付けマイクシステムを接続すると話者の声を集音しやすくなるので最適です。後者の場合は、参加者全員の音声を集音するマイクシステムが向いています。今回は発表者は決まっているが質疑応答時には全員が話す可能性があるとのことなので、会議室の広さと参加者が10名ということからXT5000の専用マイクを2台接続する構成を考えました。
接続テストやリハーサル対応などどのようなサポートが必要かを検討し、改めて必要な機器・サービスと接続構成の決定、お見積書を提出しました。
接続テストを実施し、不安解消へ
弊社でヒアリングシートを作成して海外拠点が利用するテレビ会議専用機の機種名、IPアドレスなど必要な情報を提供いただきました。
同社を通して情報収集や共有することはできますが、同社の手間を削減する目的と直接海外とやり取りをするほうが情報収集や共有にかかる時間の短縮になると思いお願いしました。弊社では英語対応もできるので海外との連絡も問題ありません。
接続テストを実施する目的は海外拠点との接続状況を確認することです。テストは弊社会議室と海外2拠点の3拠点間を接続し、会議が開催される同時刻に実施できるように調整してなるべく本番環境に近い環境を整えました。
接続帯域やパケットロスの状況など接続診断をリアルタイムで確認したところ技術的に問題ないことを確認でき、お互いに受信・発信もできたので、当日にリハーサルを行うことを伝えて終了しました。
同社にも結果を報告し、不安を抱えていた接続については接続テストで解消されたと安心されていました。
既存会議ツールの活用の幅を広げるご要望
弊社担当が訪問して海外拠点とのリハーサルに立ち合い、お客様からのご要望により、万が一の不具合が発生したときのために別室で待機していました。
本番中、一時的に映像の乱れがあったとのことですが音声は途切れず、出席された方々から「音が聞き取りやすく会話しやすかった」とのコメントをいただいたのことでした。
担当者から次回からは同社が利用するWeb会議でも同等の品質で開催することはできないかとご相談いただきました。
今回のように取引先や海外などと積極的にWeb会議を活用されていきたいと検討されているとのことです。
会議形態など想定される利用シーンをヒアリングし、同社のWeb会議の活用の幅を広げるための運用方法を支援していきたいと考えています。