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オンライン会議 パブリッククラウド/プライベートクラウド/オンプレミスの違いを解説!

オンライン会議をどのサービス形態で構築・運用するか

パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスの違いを解説!

 
2022年12月27日
オンライン会議 パブリッククラウド/プライベートクラウド/オンプレミスの違いを徹底解説

オンライン会議の導入検討を開始するためには、まずは自社の運用にあったサービス形態から選択することがおすすめです。

このオンライン会議システムを構築するサービス形態には、大きく分けて「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」「オンプレミス」の3つがあります。

ZoomやMicrosoft Teamsなどのパブリッククラウドを利用したオンライン会議が主流になっていますが、セキュリティ面を重視する場合、「プライベートクラウド」や「オンプレミス」を選択する企業もあります。

本記事では3つのサービス形態であるパブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスの違いやメリット・デメリットを解説します。

*本記事でのプライベートクラウドは、ホスティング型を指します。

1. クラウドとオンプレミスの違いとは?

クラウドとオンプレミスの違いとは?

企業でサーバーを利用する際、よく比較検討の対象となるのが「クラウド」と「オンプレミス」です。近年オンプレミスの代替えとなるような多くのクラウドサービスが現れ、急速に普及してきました。オンライン会議運用においてもオンプレミスからクラウドに切り替える企業が増えていますが、自社に合ったサービス形態がどちらなのかきちんと見極めて導入することが重要です。
それではクラウドとオンプレミスの違いについて解説します。

クラウドとは

クラウドとは、自社内にインフラを持たなくても、インターネットなどのネットワークを通じて必要なときに必要な分だけ利用できるサービス形態のことを指します。企業が利用するクラウドには主にパブリッククラウドとプライベートクラウドがあります。パブリッククラウドとプライベートクラウドの違いについては後述します。

クラウドとは

オンプレミスとは

オンプレミスとは、システム構築に必要なサーバーや回線、ソフトウェアなどを自社内またはデータセンター内に設置し、システムの構築から運用までを自社で行う形態を指します。オンプレミス(on-premises)のプレミス(premises)には、構内や建物などの意味があり、プレミスという言葉から派生したオンプレミスは、「自社運用」の意味を示します。
オンプレミスはクラウドという概念が登場する前にはごく一般的なサーバーの運用形態でした。インフラを社内やデータセンターに設置するオンプレミス以外には、レンタルサーバーを利用するという方法などが取られていました。

オンプレミスとは

クラウドとオンプレミスの違い

クラウドとオンプレミスの違いを一言でいえば、自社で運用するかどうかの違いです。ただしこの場合でいうクラウドはパブリッククラウドを指します。狭義でいうところのオンプレミス(自社内構築・運用)とクラウド(パブリッククラウド、プライベートクラウドとも)は、自社でデータセンターを持つか持たないかの違いとも言えます。
いずれにしてもクラウドは、プライベートクラウドを例外として業者が用意したインフラを利用し、運用も業者に任せる形態になります。一方オンプレミスは必要なインフラをそろえて自社で運用するスタイルであることには違いありません。

クラウドとオンプレミスの違い

2. パブリッククラウドとプライベートクラウドの違いとは?

パブリッククラウドとプライベートクラウドの違いとは?

クラウドについては前述した通りですが、クラウドには主にパブリッククラウドとプライベートクラウドの2つがあります。
パブリッククラウドとプライベートクラウドについて説明します。

パブリッククラウドとは

パブリッククラウドは他のユーザーや企業と共用するクラウドサービスです。パブリッククラウドではサーバーを含むハードウェア、ソフトウェア、その他のインフラストラクチャすべてをクラウド事業者が提供します。リソースを共有して利用するため費用を抑えることができ、小規模でも利用が可能です。「クラウド」と言われるサービスの大半はこちらのパブリッククラウドを指します。
パブリッククラウドは、必要な分だけリソースを利用できる従量課金制をとっているため、アクセス数や会員数の増減などにあわせて利用することができます。また、ハードウェアを含めたシステムのメンテナンスを自社で行う必要がないため、システム担当者の負担が減るというメリットもあります。

クラウドとオンプレミスの違い

プライベートクラウドとは

プライベートクラウドは、パブリッククラウド内に自社専用で使用できる環境を占有し、契約したリソースの範囲内で自社の業務形態に合わせてカスタマイズできます。独自のセキュリティポリシーを適用することができ、クラウドのセキュリティ仕様がクラウド事業者やクラウドサービスに依存するという問題も改善できます。プライベートクラウドは、パブリッククラウドとオンプレミスのメリットを持ち合わせているといえます。

プライベートクラウドとは

パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い

パブリッククラウドとプライベートクラウドは、どちらもソフトウエアやサーバーなどのリソースを利用するので、システム上は大きな違いはありません。しかし、パブリッククラウドは不特定多数のユーザーが利用できるオープンな環境であるのに対し、プライベートクラウドは企業が自社のために占有できる環境で、各部署やグループ会社のみが利用できるという違いがあります。パブリッククラウドはクラウド事業者が提供するサービスを利用するためカスタマイズの範囲は狭く、一方プライベートクラウドは自社に合わせたカスタマイズが可能な反面、コストが割高になる場合があります。

パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い

3. パブリッククラウド/プライベートクラウド/オンプレミスのメリット・デメリットを比較

パブリッククラウド/プライベートクラウド/オンプレミスのメリット・デメリットを比較

パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスそれぞれのメリット・デメリットについて説明します。

パブリッククラウドのメリット・デメリット

●パブリッククラウドのメリット
【導入の負担が少ない】

パブリッククラウドは、クラウド事業者が提供するサービスなので、申し込めばすぐにでも利用を開始でき、サーバー台数の増減やスペック変更などもWeb上から行うことができます。また、比較的初期投資費用が抑えられて拡張性にも優れています。

【必要な分だけ利用できる】

パブリッククラウドは従量課金制をとっているサービスが多く、使いたい時に使いたい分を簡単に利用することができます。ニーズに合わせて柔軟に利用量を変更できるので、コストカットにもつながります。

【運用コスト・人的コストが抑えられる】

ハードウェアを含めたサービス提供システムのメンテナンスは必要ありません。クラウド事業者が代わりに管理・更新を行うため、システム担当者の運用コスト・人的コストが抑えられます。

●パブリッククラウドのデメリット
【障害が発生した場合に自社で対処できない】

パブリッククラウドは、クラウド事業者が提供するサービスに依存するため、システムの運用体系を自社で把握・コントロールすることができません。そのため、サーバー障害など予期せぬトラブルが起こった際には、基本的には復旧を待つことになります。またリソースをほかのユーザーと共有するため、ほかのユーザーが負荷をかけた場合に影響を受ける可能性があります。

【カスタマイズできない】

パブリッククラウドは、クラウド事業者が提供するサービスの範囲内での利用のため、独自システムの構築ができません。

プライベートクラウドのメリット・デメリット

●プライベートクラウドのメリット
【初期費用が少なくて済む】

プライベートクラウドは、利用するサービスによっては導入費用がかかることもありますが、基本的にパブリッククラウドと同様自社で機器を調達する必要がないため、調達コストがかかりません。また構築のための人的コストもないためコストを抑えることができます。

【運用の手間やランニングコストが低い】

プライベートクラウドでもログ管理やセキュリティ設定などの日々の運用は必要ですが、機器自体の運用や保守はクラウド事業者が行うため、オンプレミスよりも手間はかかりません。ハードウェアを含めたサービス提供システムのメンテナンスの必要がなく、障害発生時の対応もクラウド事業者が行います。、人的リソースやコストはオンプレミスに比べて少なくて済みます。

●プライベートクラウドのデメリット
【リソースの増減】

リソースの増減は可能ですが、契約変更に時間とコストが比較的かかる場合があり、パブリッククラウドに比べて柔軟性に欠ける部分があります。

【障害が発生した場合に自社で対処できない】

障害発生時の対応はクラウド事業者が行います。そのためサーバー障害など予期せぬトラブルが起こった際には、復旧に時間がかかる場合があります。

オンプレミスのメリット・デメリット

●オンプレミスのメリット
【カスタマイズの自由度が高い】

ハードウェアからソフトウェアまで、自社内で確保することができるため、システムを柔軟にカスタマイズすることができます。またソフトウェアの選択肢に制限がないため社内システムとの連携も図りやすく、自社の特性に合わせてシステムをカスタマイズすることが可能です。

【セキュリティ管理を自社で行える】

オンプレミスでは、サーバーなどを自社で保有・管理するため、ネットワーク環境やセキュリティ対策も自由に選択可能です。インターネットを使わず社内ネットワークのみで接続したり、高度な暗号化などのセキュリティ対策を採用するなど、セキュリティレベルを自由に管理できます。

●オンプレミスのデメリット
【初期費用が高い】

サーバーやソフトウェアなどの機器を自社で用意する必要があるため初期費用がかかります。そのほか、サーバールームの管理費や人件費などの、運用に必要な維持費も必要とされます。また万が一故障が起きた場合には、機器交換にかかる費用も自社で持つ必要があります。

【保守やトラブル対応など運用の負担が大きい】

機器の更新・ソフトウェアのアップデート・トラブル対応もすべて自社で行います。構築から運用まで全て自社で行われるため、専門知識を持つ人材の確保が求められます。大規模なシステムを運用する場合や人材に制約がある中小企業などでは、特に負担が重くなりがちです。

パブリッククラウド/プライベートクラウド/オンプレミス比較表

  パブリッククラウド プライベートクラウド オンプレミス
運用
クラウド事業者に依存するため、サービス内容の変更(バージョンアップなど)により、既存のテレビ会議専用機や社内の推奨ブラウザ、バージョンではサービスに接続できなくなるなど意図しないトラブルが発生する場合があります。
クラウド事業者に依存するため、サービス内容の変更(バージョンアップなど)により、既存のテレビ会議専用機や社内の推奨ブラウザ、バージョンではサービスに接続できなくなるなど意図しないトラブルが発生する場合があります。
バージョンコントロールが自社で行えるため、導入時に決定した運用ルールに沿って運用することができます。バージョンアップが必要な際にも事前に接続検証などを行って、トラブルを回避する対策が取れます。
カスタマイズ
×
クラウド事業者が提供するサービスに依存するため、自社運用のルールに特化したカスタマイズが行えません。また、予告なくバージョンが変更され、操作画面がまったく変わり、混乱が起きることもあります。
契約したリソースの範囲内で自社の業務形態に合わせてカスタマイズが可能ですが、基本的にインフラの構成をクラウド事業者が定めているため、オンプレミスと比較するとカスタマイズ範囲は狭く、柔軟性は低いです。
自社の運用スタイルや要望に合わせてカスタマイズを行うことができます。運用方法に合わせた機能制限や操作画面のカスタマイズなど細かい設定も可能で、ユーザに優しく安定した環境を提供することができます。
拡張性
クラウド事業者が提供するサービスメニューに沿って随時リソースの拡張・縮小が可能です。必要に応じて契約や解約ができるのも大きな利点です。
クラウド事業者が提供するサービスメニューに沿って随時リソースの拡張・縮小は可能です。ただし契約内容の変更に時間がかかる場合があります。
リソースを追加する場合、サーバーの増設が必要になります。 導入時に将来を見据えた運用計画を立てて製品を選定すれば、システム拡張につなげることができます。
ネットワークセキュリティ
クラウド事業者のセキュリティポリシーに準じた環境が提供されます。オンプレミスに比べると、自社に合わせた設定ができない場合があります。
 
契約条件によっては自社のセキュリティポリシーを適用できます。ただし提供サービスを占有することになるので、制限事項が発生する可能性があります。
社内のセキュリティポリシーに準じた設計・構築が可能です。利用方法とセキュリティポリシーに応じて、ネットワークを自由に設計することができます。
運用開始までの時間
機器調達にかかる時間と運用方法の選択肢が少ないため、オンプレミスと比較して運用開始までの時間を比較的短縮することができます。
機器調達にかかる時間が少なくて済むため、オンプレミスと比較して運用開始までの時間を比較的短縮することができます。
×
機器選定から必要機材の調達、運用ルールなど決定すべき事項が多岐にわたるため、導入までには入念な準備期間が必要です。
コスト
サーバーを購入する必要がなく、低コストで運用をスタートすることができます。必要な時に必要なだけサーバー増減が可能なため、コストを最適化でき、専任の管理者も必要ありません。
利用するサービスによって導入費用がかかる場合がありますが、基本的に機器を調達する必要はありません。プライベートクラウド基盤の設計・構成にかかるコストも不要で、低コストでスタートできます。
×
MCU、管理ソフトなど複数台のサーバー機材の調達が必要で費用がかかります。またこれらのサーバー管理者も必要となり、担当者の業務負担などの運用コストもかかってきます。

4. まとめ

パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスそれぞれ一長一短があり、一概にどれが良いと言いきれません。それぞれのメリットやデメリットをしっかりと理解して、自社の要件にあったものを選択することが重要です。自社の運用での必須要素を明確にさせた上で、自社にとって最適なものは何かを判断する必要があります。

VTVジャパンでは、クラウドサービス、オンプレミス製品を多数取り扱っています。サービス・製品の導入、また導入済サービスの見直しの際にぜひご参照ください。

クラウドサービス・オンプレミスMCUページ

よくある質問
クラウドとオンプレミスの違いは何ですか。
クラウドとオンプレミスの違いを一言でいえば、自社で運用するかどうかの違いです。ただしこの場合でいうクラウドはパブリッククラウドを指します。クラウドは、プライベートクラウドを例外として業者が用意したインフラを利用し、運用も業者に任せる形態になります。一方オンプレミスは必要なインフラをそろえて自社で運用します。クラウドとオンプレミスの違いの詳細は、パブリッククラウド/プライベートクラウド/オンプレミスの違いを解説!をご覧ください。
プライベートクラウドとは何ですか。
プライベートクラウドは、パブリッククラウド内に自社専用で使用できる環境を占有し、契約したリソースの範囲内で自社の業務形態に合わせたカスタマイズが行えます。独自のセキュリティポリシーを適用することができ、クラウドのセキュリティ仕様がクラウド事業者やクラウドサービスに依存するという問題も改善できます。
VTVジャパンでは、オンライン会議システム運用のプライベートクラウド構築提案を行っています。詳しくは、オンライン会議のプライベートクラウド構築ページをご覧ください。
クラウドとオンプレミスにはどのようなサービス・製品がありますか。
VTVジャパンで取り扱いがあるのはクラウドサービスではZoom、Cisco、BlueJeans、Pexip、Lifesizeの5メーカーと、オンプレミス製品ではPexip、Cisco、Polyの3メーカーです。(2022年12月現在) 詳しくは、クラウドサービス・オンプレミスMCUページをご覧ください。

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