Zoom Rooms+オンライン会議音響設備導入事例:ITコンサルティング会社様
自社内へのセミナールーム構築を機に
オンライン・オフラインのどちらにも対応する利便性・品質を兼ね備えた設備環境を実現
セミナールームのオンライン会議用設備を構築された経緯や選定のポイントについて導入・管理を担当されている情報システム室のご担当者にお話を伺いました。
1.概要
問題・課題
- セミナー開催機会の増加を見越して、増床を機に自社内にセミナールーム構築を決定
- お客様をお迎えするのにふさわしいクオリティが必要(映像・音声、外観)
- スムーズに研修を進行できるよう、リモートからも参加者の映像が見えるようにしたい(社員からの要望)
- Zoomがメインツールだが、接続相手の環境に合わせて他の会議ツールも接続できるようにしたい
- 広い会議室での映像・音響設備導入の経験がなかったため、サポートしてくれる代理店が必要に
導入効果
- 会議室空間に合った映像・音響機器で、セミナールームの機材設備を構成
- 同じ機材構成で、Zoom Rooms、BYODの異なる参加方法に対応
- トラッキングカメラとPTZカメラの2台構成で、講師と参加者両方の様子がリモート参加者にわかるように
- ワイヤレス・ケーブルレスな構成で、セミナーだけではなくオフラインの大会議室としてもスムーズに利用可能
ソリューション
- Zoom Rooms:Lenovo ThinkSmart Core + Controller
- PTZカメラ:Lumens VC-TR40(トラッキングカメラ)、Lumens VC-R30(PTZカメラ)
- ワイヤレスマイクソリューション:
Shure SLX-Dシリーズ(講師用ピンマイク、参加者用ハンドマイク、送信機、受信機、充電ステーション) - オーディオDSP:ClearOne ConvergePro2
- シーリングスピーカー:Yamaha VXC3FW
- 液晶ディスプレイ:NEC LCD-E988
- マトリックススイッチャー:LIGHTWARE MMX4×2-HDMI-USB20-L
- 会議設備運用総合支援プラン:VTV After Care
- 他、ラック、ケーブル等
- Zoom Rooms・BYOD形式の異なる会議参加方法を簡単に切り替え可能な構成に
– 持ち込みPC(BYOD用途)にケーブルを挿すだけで、マトリックススイッチャーで自動的に標準のZoom RoomからPC利用へ切り替え - 同シリーズでそれぞれ機能(追尾とプリセット登録)の異なるカメラを適所に設置、見た目と操作に統一感を持たせる
– VC-TR40(トラッキング機能付き)は室内を歩きながら話す講師を捉える
– VC-R30(プリセット機能付き)は着席した参加者に合わせて事前に登録した画角を呼び出す - ワイヤレスマイクでケーブルを気にせず自由にレイアウト変更が可能に
- 98インチモニター2台とシーリングスピーカーで50名の参加者全員に映像と音声をきちんと届ける
- VTV After Care加入で専用の運用マニュアルを用意
2.詳細
コロナが落ち着き研修サービスを本格的に再稼働
セミナーの開催機会の増加を見据え、外注ではなく自社内セミナールームを構築することに
そのような折に会議室エリアを含めた増床計画が持ち上がり、これを機会に研修やセミナーを気軽に実施できるよう自社内にセミナールームを構築することになりました。
セミナールームは同社のお客様が集まる研修やユーザー会だけでなく、リモートからの参加者・講師が含まれる研修や社内会議に利用されることが想定されており、社内で一番大きな会議室として大人数での会議にも対応できるように設計する必要がありました。
同社ではオンライン会議の利用が根付いており、社内のメインコミュニケーションツールとしてZoomを活用していました。専用機であるZoom Roomsも2年ほど前から会議室に導入していました。Zoom Roomsは、以前利用していたPCにビデオバーを接続して拡張していた頃に比べ、接続トラブルも少ない印象を持たれていました。また、社員の半数はZoomアカウントを持たないためZoomの会議を主催できないといった問題も、Zoom Roomsなら1台に1アカウントあれば会議参加人数に関係なく利用できるポイントも評価されていました。
しかし、顧客企業との接続などでMicrosoft TeamsやGoogle Meet、WebexなどZoom以外のツールを利用する機会も多いため、今回のセミナールーム構築は他の会議ツールが利用できるようにBYODへの対応も念頭に入れる必要がありました。この他、通常の会議室とは異なり、音声・映像の拡張が必要なこともあり、ご担当者は、セミナールームの会議設備の構築を外部業者に相談することにしました。
会議室構築を手掛けるAV機器代理店のショールームを複数訪問し
理想のセミナールームのイメージを固めていく
- オフライン/オンライン双方で簡単に切り替えて利用できる音響設備が必要
- オンライン会議のメイン機材はZoom Roomsだが、BYODでの接続も可能なこと
- 50名定員の部屋のどこに座っても映像や資料が確認できるよう、プロジェクターの2面構成にすること
- カメラを講師用と会場の参加者用の2台を用意すること
- 講師用カメラにはトラッキング機能が必須
全体的にシンプルな設計でコストが抑えられていたことや、同社が以前から会議室で利用していたLenovoのThinksmart CoreがZoom Roomsとして選定されていたことなどから、VTVジャパンへ依頼することを決定しました。
実際に利用する人やシチュエーションを想定してさらに検討と調整を実施
今回は新しく増床するフロアの一室にセミナールームを構築するため、実際のお部屋を見ながらではなく、図面を基に設置に向けて打ち合わせは進められました。
お客様をお迎えする場所なので、会議室の見栄えについても配慮しながら検討されました。部屋全体がすっきりとシンプルに見えるようマイクは全てワイヤレスに、ノートPC用のコンセントは各席には用意せず、モバイルバッテリーを配布する形にしました。このようにケーブルレス、コンセントレスを徹底し、使用しない機材はラックにしまってきれいな外観を保つことができます。
当初、この広さでは一番大きなサイズのディスプレイでも後方の席は見づらいだろうと、プロジェクター2台での構成を想定していましたが、ディスプレイの方が明るくて見やすいのではないかという話が持ち上がりました。前方に人が着席していると後方座席から画面がどのように見えるかなどもご担当者自身で念入りにチェックされ、結果、プロジェクターから98インチディスプレイへの変更が決定しました。
カメラはLumens社のトラッキングカメラとPTZカメラの計2台で構成しました。トラッキングカメラは画角内にいる人物を自動検知し、そのうちの一人をリモコンで選択することでその人物をトラッキングすることができ、室内を移動しながら話すことが想定される講師を撮影するのに適しています。参加者用のPTZカメラはセミナー開始前に参加者の着席状況に合わせて画角を調整しプリセット登録しておくことで、あとから登録した画角を呼び出すことができます。講師がリモート参加か、セミナールーム内にいるのかなど、シチュエーションによって切り替えて利用できます。
Zoom RoomsとBYOD(持ち込みPCからWeb会議に参加)の切り替えについては、持ち込みPC専用のケーブル(HDMIとUSB各1本)を挿して利用するWeb会議のデバイス選択から選ぶだけで、カメラ、マイク、ディスプレイが利用できるLightware社のマトリックススイッチャーをご提案しました。
きめ細やかな検討のもと組まれた機器構成でAV機器の設置調整が行われ、セミナールームの運用が開始されました。
無事に新セミナールームの運用を開始
今後もよりよいセミナールームにしていくために
セミナールーム構築から2か月が経過し、まずは全社会議や毎週の営業会議でご利用いただいているそうです。社員のリクエストで採用された講師を追いかけて撮影するトラッキングカメラがとても好評だとお話いただきました。今後、お客様をお迎えしたセミナーの開催にも本格的に利用予定です。
今回、Zoom Roomsと映像・音響システムの機器導入と併せて、会議設備運用総合支援プラン「VTV After Care」にもご加入いただきました。VTV After Careのメニューのひとつに運用マニュアルの提供があります。今回構築したセミナールーム専用のマニュアルを弊社で請け負ったことで、ご担当者からはマニュアル作成業務の負荷が軽減できたと、コメントいただきました。この他、機材トラブル時に専任スタッフがトラブル対応を行う「コールサポート」「オンサイトサポート」が付帯されており、スムーズな会議室運用をサポートいたします。また、導入当初から実際に6か月使ってみた後に、設定内容などが必要な場合にオンサイトにて再調整を行う「システム再調整」などのメニューもご利用いただけます。
今後もさらに同社ならびに同社のお客様にとっても最適なセミナールームになるよう、サポートして参ります。