MCU入門 第6回
MCUの冗長構成 – 3. MCUカスケード接続と仮想MCU
2011年4月掲載
MCU入門 第6回 MCUの冗長構成 目次
- GKの冗長構成
- MCUリソースの動的割り当て
- MCUカスケード接続と仮想MCU
MCUの上限数以上のポート数で接続するには
MCUのリソースを、うまく配分するのが、前段の「リソースの動的割り当て」でした。しかし、10ポート接続のMCUが2台あるとして、12ポート同時接続をしたい場合、どうなるでしょうか?
普通に考えると、上限である10ポートよりも多い接続数なので接続ができなくなります。
しかし、MCUをカスケード接続することで隣のMCUからリソースを借りてくることができます。 この場合は、MCUをひとつの端末として考えるので、MCU-A(9ポート+MCU-Bとの接続用1ポート)+MCU-B(3ポート+MCU-Aとの接続用1ポート)という考え方で、実際には14ポート必要になります。
以前はMCU-Aに端末9台を接続し、MCU-Bに3台接続し、その後、手動でMCU-AとBを接続するという面倒な手間と、MCUカスケード接続用のポートを計算し忘れて接続できると思っていてできないなど、オペレーションコストがとても高いものでした。
MCUカスケード接続を人の目から見てシンプルに行えるようにしたのが、「仮想MCU」という考え方です。実際には同じく14ポート必要なのは変わりません。しかし、会議予約・接続を行う担当者からみると、あたかも2つのMCUがまとめて1つのMCUのように見えるようにインターフェースを工夫してあります。計算間違いなどの目に見えないコストを抑えて、簡単に予約・管理・接続ができるようになりました。