VoD [読み方:う゛ぃおーでぃー]
ビデオ・オン・デマンド
Video on Demandの略で、文字通りには「要望に応じて提供される映像番組」を意味する。古典的な映像番組の提供は、映画館における映画の上映あるいはテレビジョン放送のように、一つの番組は定められた時刻に始まって終わりまで連続していた。従って所望の番組を楽しむには、その上映あるいは放送時刻まで待たなければならないし、途中の時刻では、番組の途中からしか視聴することができなかった。これに対し、VoDのシステムでは、所望の番組を好きなときに番組の先頭から視聴することができる。
VoDシステムの中核は、多様な利用者の要望に沿えるよう沢山の映像番組を蓄積し、それを広帯域ネットワークで利用者に届けることにある。映像番組の蓄積には、従来VTRのようなテープメディア、あるいはDVDのようなディスクメディアが利用されていたが、最近は大容量ハードディスクあるいはフラッシュメモリーが利用可能になった。番組の配送には、広帯域化したCATVやインターネットが利用される。
映像番組としては、主に映画や放送済みのテレビ番組がサービスの対象であるが、YouTubeなどの動画投稿サイトも、利用面からはVoDの一つと見なすことができる。
VoDでは沢山の映像番組から利用者が探している番組に素早くたどり着ける仕組みが必要で、番組のタイトル、出演者などの属性情報(データに関するデータという意味でメタデータと呼ばれる)が重要な役割を果たす。