マスタ・スレーブ決定
MSD [読み方:えむえすでぃー]
Master-Slave Determination
H.245に規定されるエンド・エンド制御機能の一つである。2つのエンドポイント(端末、MCU、ゲートウェイ)が通信を開始する際、何らかの衝突状態(例えば双方向論理チャネルを両エンドポイントが設定しようとする)が生じたとき、どちらかをマスタ、もう一方をスレーブとし、マスタ側のアクションで衝突状態を解消する必要がある。
この決定は一種のじゃんけんで、勝った側がマスタになる。じゃんけんはランダムな数を出し合って比べるがその手順はH.245に定められている。
異なるエンドポイント種別間では、H.323 terminal typeパラメータの設定により、
端末 < ゲートウェイ < MCU
の順序関係が決まっていて、より右側が常にマスタとなる。
同じ種別のエンドポイント間では、双方の出したランダム数を比較し、一定のルールで勝ち負けが決まる。そのルールを一桁の10進数で例示すると、双方が出した数の差が0あるいは5の場合はあいこ、差が1〜4の時は大きな数を出した方が勝ち、6〜9の時は大きな数を出した方が負けとなる。
実際には24ビット数でこのじゃんけんを行う。