ICE [読み方:あいす]
Interactive Connectivity Establishmentプロトコルを表し、RFC 5245(2010年4月発行)で規定される。その副題は、「オファー/アンサ・プロトコルのためのNAT越えプロトコル」となっていて、SIPなどSDPオファー・アンサ・モデル(能力交換と通信モード設定を規定)により確立されるマルチメディア通信のNAT越えプロトコルである。
NAT越え問題解決のためICEはSTUNプロトコル(エンドポイントが自身のプライベート側IPアドレス・ポート番号とパブリック側IPアドレス・ポート番号との対応を知る手段、その対応関係を維持するKeep-Alive手段を提供)とその拡張であるTURNプロトコル(NAT内側のエンドポイントがTURNサーバを経由し別NATの内側の通信相手エンドポイントと接続出来るようにする)を使用する。
ICEは、エンドポイント間に存在する多様なアドレスの組み合わせを組織だって試験し、接続できるアドレス対を見つけてメディア・パケットを送ることでNAT越えを実現する。
ICEによるNAT/Firewall越えソリューションは、H.323システムにおけるH.460.18/19 + H.460.23/24に相当する。