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RESOLUTION Vol.03
会議室に合ったマイクを選ぶポイントは?

オンライン会議ラボ・第2回

会議室に合ったマイクを選ぶポイントは?

2022年01月
博士

オンライン会議などの遠隔コミュニケーションを行う上で、マイクはなくてはならない機材のひとつです。マイクにはさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解したうえで活用することが大切です。
第2回オンライン会議ラボでは、オンライン会議で使用するマイクの種類と特徴を解説するとともに、規模や用途が異なる会議室に合ったマイク選びのポイントをご紹介します。

会議室環境と用途に合わせて選ぶ

オンライン会議を行う際は、会議室環境や用途に合ったマイクを正しく選ぶことで、マイク本来が持っているパフォーマンスを十分に発揮することができます。逆に環境や用途に合っていないマイクを使用すると、集音が十分にできないため発言者の声が聞き取れないなど会議参加者は大きなストレスを感じ、結果会議自体の質が下がってしまいます。マイクは種類によってそれぞれ特徴があります。最適なマイクを選択して快適な会議環境を構築しましょう。

マイクの種類と特徴。それぞれのメリット・デメリットは

それではマイクの種類とその特徴について解説していきます。

バウンダリーマイク:

オンライン会議で広く導入されているマイクです。ほとんどが無指向性で、集音範囲内であれば、話者はマイク位置を特に気にする必要はありません。テーブルの上に置いて使用するため、集音範囲内の発言者以外の話し声や、紙をめくる音など余計な音も拾ってしまう点がデメリットです。

ハンドマイク:

教室やセミナールームによく導入されるマイクです。集音範囲が狭い指向性マイクが話者の声をクリアに集音するので、講義やセミナーでの利用に向いています。固定されていないので、移動しながら使用できる点がメリットです。話者が手に持ち利用する特性上、会議用マイクとしては複数人数での利用には不向きです。

グースネックマイク:

話者1人1人の声をピンポイントに集音します。テーブルの上に置いて利用し、話者はマイクを持つ必要がないため役員会議室などに適しています。固定されたレイアウトの会議室向きなので、レイアウト変更が頻繁にある会議室での利用には不向きです。また会議参加人数(席数)分のマイクを用意する必要があるためコストがかかります。

シーリングマイク:

最近注目を集めているマイクの1つです。天井据え付けなのでテーブルを広く使え、紙をめくる音などテーブル回りの余計な音を拾いにくいのが特徴です。ケーブルレスで視覚的にもすっきりとした印象の会議室構築が可能です。ただし、設置時に集音範囲を細かく設定する必要があり、会議レイアウトが変わると、都度集音範囲の設定をし直すことになるため、レイアウト変更を頻繁に行う会議室には不向きです。

  無指向性 指向性 アレイマイクロフォン
タイプ

バウンダリーマイク

バウンダリーマイク

ハンドマイク

ハンドマイク

グースネックマイク

グースネックマイク

シーリングマイク

シーリングマイク
利用シーン
  • 会議参加者それぞれの席から活発に意見を出し合う会議
  • 話者が移動しながら話すことが想定される 講義、講演会・セミナーなど
  • 役員会議など、音声品質にも確実性が求められる重要会議
  • 図面を広げるなど、会議テーブルを広く使う必要がある会議

※パーテーションなど感染予防対策を行っている会議室にも有効

メリット
  • マイク位置を気にせず幅広く集音できる
  • 準備や片付けが簡単
  • 話者の声をピンポイントに集音する
  • 移動しながら使える
  • 話者の声をピンポイントに集音する
  • 卓上に固定できるので話者が持つ必要がない
  • 集音範囲が広い
  • 集音範囲を細かく設定できる
デメリット
  • 不要な音も拾いやすい
  • 壁やパーテーションのないオープンスペースは不向き
  • 話者はマイクを持ち続ける必要がある
  • 打ち合わせなど、複数人が発言する使い方には不向き
  • 準備や片付けが大変なので、レイアウト変更のある会議室での利用は不向き
  • ほとんどの場合、人数分必要になり、利用者数とコストが比例する
  • 集音範囲を詳細に設定するため、レイアウトや発言位置の変化に弱い

有線マイクと無線マイクについて

会議室に設置するマイクは有線タイプと無線タイプのどちらを選ぶべきか、悩む方も多いと思います。
「ケーブルが邪魔になるし、無線マイクを選べば間違いないだろう」と無線マイクを選択される方もいらっしゃるのではないでしょうか。ケーブルや配線が不要など、無線マイクの方が優れた点が多いように見えますが、実は下の表のように有線マイクと無線マイクのどちらにもメリット・デメリットはあります。

  有線マイク 無線マイク
メリット
  • 同タイプの無線マイクに比べて価格が安い
  • 有線のため接続性が良く安定感がある
  • 会議室のレイアウト変更が柔軟にできる
  • ケーブルレスで見た目が良く配線ミスがない
デメリット
  • 見た目が良くない(ケーブル配線)
  • 会議室のレイアウトパターンが固定されてしまう
  • ケーブルを抜き挿しすると配線ミスなどトラブルが生じる
  • 同タイプの有線マイクに比べて価格が高い
  • 充電が必要で、だれがいつ充電するかなど運用面の考慮が必要

有線、無線のそれぞれのメリット・デメリットを理解し、マイクを設置する会議室や教室の規模、使い方、そして会議室の構造といった環境も考慮した上で、有線、無線どちらのマイクが適しているのか十分検討し、機器選定を行いましょう。

博士

よりよい音声での快適なオンライン会議は、マイクの性能だけでなく、参加者自身がオンライン会議マナーに気を付けることで実現します。

値段やスペックだけで選ぶのではなく、会議シーンや会議室運用を考え、それぞれに合ったマイク選定することが何より重要です。

オンライン会議ラボ第3回では、会議室に合わせたカメラの選びのポイントを紹介しています。こちらも是非参考にしてください。