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RESOLUTION Vol.08
音・映像・Teams Rooms/Zoom Roomsのプロと探る 高品質なオンライン会議環境を実現する方法とは?

音・映像・Teams Rooms/Zoom Roomsのプロと探る
高品質なオンライン会議環境を実現する方法とは?

5年ぶり、満を持しての対面型セミナー開催!

2024年12月
音・映像・Teams Rooms/Zoom Roomsのプロと探る 高品質なオンライン会議環境を実現する方法とは?
ハンズオンセミナーは、シュア・ジャパン株式会社の東京エクスペリエンスセンター内のセミナールームで開催。会場には、3台のシーリングマイクをはじめとした最新の会議音響ソリューションが常設されている。

2024年9月に、対面型としては5年ぶりとなるハンズオンセミナーを開催しました。

開催の背景には、役員会議室や収容人数20名以上の大規模会議室の機材設備に関するご相談が年々増加している現状があります。各社でオンライン会議ツールの利用が進み、ユーザーの意識が音声・映像品質や使い勝手にも向けられるようになりました。重要な議論が行われる役員会議室や、多くの人が利用する大規模会議室の機材環境を見直し、いかにコミュニケーションの質を向上させるかに関心が集まるのは、自然な流れと言えるでしょう。

そこで、現在のユーザーニーズに最適な会議室用ソリューション「Teasm Rooms・Zoom Rooms」の紹介と、会議室環境を整えてオンライン会議の品質を上げる方法をお伝えすべく、「音」「Teasm Rooms・Zoom Rooms」「映像」それぞれのプロフェッショナルであるシュア・ジャパン株式会社、レノボ・ジャパン合同会社、アバー・インフォメーション株式会社との合同セミナー開催に至りました。

本稿ではセミナーの様子を振り返り、各セッションの内容とオンライン会議に関するお役立ち情報をご紹介いたします。

オンライン会議【革命】ハンズオンセミナー
~「プロ」から学ぶマイクデバイスとRoomsのエクスペリエンスデザインをご紹介~

【VTVジャパン株式会社】
オンライン会議利用企業の動向から見えてくる、現在の会議室に必要なものとは?

VTVジャパンからは、弊社実施のアンケート結果や、お問い合わせ内容の傾向をもとに、Teams Rooms・Zoom Roomsが注目されている理由についてお話ししました。
Teams・Zoomが企業のコミュニケーションプラットフォームとして定着する中、オンライン会議用設備に関するお問い合わせが増えています。ここ数年で寄せられたご相談内容から、会議室に対する2つの要望が見えてきました。

  1. ユーザーが使い慣れていて、社内・外と接続ができるTeams・Zoomの利点を活かしながら音声・映像品質を向上させたい
  2. 常設型の専用機で簡単に使える環境を整え、準備・片付けの簡略化、トラブル対応などの運用負荷を軽減したい

オンライン会議は今や、外出困難時の代替手段から「重要なコミュニケーション手段」として、利便性だけでなく品質も求められるようになりました。特に役員会議室や大規模会議室では、開催される会議の重要性からも、品質と利便性の両立が不可欠であり、迅速な対応が求められています。

その点でTeams Rooms・Zoom Roomsは、Teams・Zoomと接続できるうえ、かつて役員会議室や大規模会議室におけるオンラインコミュニケーションツールの主流だったH.323規格対応テレビ会議システム同様、簡単に利用できます。さらに、音声・映像機器と組み合わせることで高品質な会議を実現できるため、現在のニーズに合致しています。

Teams・Zoomの使いやすさを維持しつつ、高品質なオンライン会議ができるソリューションへのニーズの高まりは、ここ1~2年でTeams Rooms・Zoom Roomsに関するお問い合わせが増えていることからも明らかです。(図1参照)
今後は、役員会議室・大規模会議室を中心に、他の会議室にも需要が広がっていくと予想されます。

グラフ:弊社問い合わせ内容の推移

【シュア・ジャパン株式会社】
「音」を根本から理解しているからこそ提供できる、オンライン会議向け音響ソリューション

画像:シュア・ジャパン講演の様子

まもなく創業百年を迎えるシュア・ジャパン株式会社からは、オンライン会議における音声の重要性と、あらゆる会議空間に対応可能な同社の製品ラインナップを紹介いただきました。

講演は、同社実施のアンケート調査から、オンライン会議における不満の上位5つのうち4つが音に関するトラブルという驚きの内容から始まりました。

「ノイズがする」「相手の声が聞き取れない」「エコーが起きる」「音声が途切れる」、いずれも会議の質を左右するトラブルで、音声環境を整備することの重要性がわかります。

発言者とマイクの距離が遠いほど集音が難しくなり、相手に聞こえにくくなる音の特性(逆二乗の法則)を考えると、発言者の近くにマイクを配置することが一番望ましいものの、すべての会議室が必ずしも対応できるわけではないのが現状です。シュア社は、音の特性をカバーするテクノロジーを搭載した製品を提供しています。
レイアウトが固定された会議室で座席位置に関係なく集音できるシーリングマイクや、ハンドヘルド、グースネック、ピンタイプ、バウンダリーの4種類を組み合わせて、レイアウト変更にも対応できるワイヤレスマイクなど、あらゆる会議空間でクリアな音声を実現する製品をラインナップしています。

【レノボ・ジャパン合同会社】
「ベストな組み合わせ」により、利用場所ごとに最適な体験を提供

画像:レノボ・ジャパン講演の様子
レノボ製Teams Rooms/Zoom Rooms対応製品の数々は、日本で開発されている

レノボ・ジャパン合同会社には、「いいとこどり」ができる同社のTeams Rooms・Zoom Rooms対応製品群をご紹介いただきました。

同社PCを活用したTeams Rooms・Zoom Rooms専用PC・操作用タッチパネル一体型製品やインテグレーションモデルなど、ハドルスペースから大規模・役員会議室向けまで幅広い製品を提供しています。
興味深いのは、同社製品で統一する必要がない点です。

利用場所ごとに最適な製品を選定することが重要という考えから、同社のTeams Rooms・Zoom Rooms専用PCはさまざまな音声・映像機器と連携できる豊富なインターフェースを搭載し、互換性に優れています。

さらに講演では、同社製品の柔軟性の高さを裏付ける導入事例2件をご紹介いただきました。

【事例1】全世界に7万人の従業員を抱えるグローバル企業

1万を越える世界各国の会議室に同社のTeams Roomsを導入。カメラやマイクなどの周辺機器は会議室ごとに選択し、まさに「いいとこどり」を実現。

【事例2】ネットワークビジネスを展開する日本企業

3社からの提案を比較するため、同じ会議室に製品を設置し、試用。
いずれも仕様上問題のない提案だったものの、実際に使用してみたところ、会議中歩きながら話すと集音できず音が途切れる死角があると判明。死角をカバーし、会議室全体の音声が集音できたレノボ製品とシュア製マイクによる構成を採用。

【アバー・インフォメーション株式会社】
需要増の「会議室にいる話者を大きく映したい」に応えるカメラソリューション

画像:アバー・インフォメーション講演の様子

アバー・インフォメーション株式会社には、会議室向けUSB対応PTZカメラの製品ラインナップと、大規模会議室でオンライン会議を利用している企業から注目を集めている「話者追尾」を実現するソリューションについて詳しくご紹介いただきました。

「オンライン会議中、会議室にいる発言者が大きく映るようにしたい」「映像で発言者を正確に把握できるようにしたい」というご相談をいただきます。

通常、会議室からオンライン会議に参加する場合、参加者全員がカメラフレームに収まるように画角を調整するため、ひとりひとりの姿が小さく見えてしまうのが現状です。
あらかじめカメラの画角を登録しておくカメラプリセット機能を活用し会議の進行に合わせて全体と話者映像を切り替える方法もありますが、同社の話者追尾機能対応製品を利用すると、発言者を検知して自動でズームアップすることができ、臨場感ある会議環境を作ることができます。

講演では、話者追尾を実現する方法として、人物追尾機能を搭載したカメラや、マイクソリューションと連携して利用する同社のカメラ制御装置による機材構成を例示いただきました。

3メーカーのコラボレーションで実現する「理想的な会議環境」をデモンストレーションで体感

第二部のデモンストレーションには、各社の講演で紹介された製品が実際に登場!最新テクノロジーを搭載した高性能機材をエクスペリエンスセンター内の会議室に集結させ、レノボ製Teams Rooms、シュア製シーリングマイク(2台)とワイヤレスマイク、アバー製カメラ(2台)による「重要な会議をするのに理想的な環境」を構成。セミナー会場と会議室をTeamsで接続してリアルな使用感をご体感いただきました。
本構成のポイントは、快適にオンライン会議ができることはもちろん、オフライン(対面形式)の会議での利用も想定している点です。

画像:セミナー会場側の様子
セミナールームと別室をTeamsで接続
画像:会議室側の様子
シュア社 エクスペリエンスセンター内別室の様子

【デモ1】オンライン会議パート

  • シーリングマイクによる座席に左右されない集音性能
  • Teams Rooms、シーリングマイク、カメラソリューションの連携による話者追尾と、カメラ構成(1台・2台)による運用の違いの比較
  • ワイヤレス型のグースネックマイクとバウンダリーマイクを集音範囲・品質・運用で比較

【デモ2】オフライン会議パート

  • シーリングマイクのボイスリフト機能

「ボイスリフト」は、スピーカーやオーディオプロセッサーと連携させることにより、大規模会議室やセミナールームなどの広い空間において、話者の声を室内すべての参加者に均一かつ明瞭に届ける機能です。室内前方のマイク音声は室内後方のスピーカーから、後方のマイク音声は前方のスピーカーから出力されます。

共催各社の会議室ソリューションの性能をご体感いただくとともに、オンライン・オフラインどちらのシチュエーションでも、快適に利用できることが求められる現在の会議室へのニーズについてもデモンストレーションを通してお伝えすることができました。

シーリングマイクの普及の背景:技術進歩によるコスト低下とコロナ特需がきっかけに

イメージ画像:シーリングマイク
シーリングマイクが登場したのは、約10年前 ― 当時は、導入コストが約500万円と非常に高額で、導入企業は限られていました。しかし、技術進歩によって、導入コストが約5分の1にまで下がり、導入のハードルは大きく下がりました。
コロナ禍における感染予防対策として、タッチレスで利用できる点、アクリルパーテーションを設置した会議室でも明瞭に音声を集音できる点が注目されたことで、シーリングマイクの認知度が一気に向上し、導入企業が増えています。

音声品質、カメラ機能を体感できたデモンストレーションが高評価!アンケート結果から感じられた専門会社への期待に応える

今回のセミナーには約50名の皆様にご参加いただきました。各回さまざまなご質問をいただき、時には共催企業3社より直接ご回答いただくなど、カタログや仕様書を超えた最新かつ深い知見にもとづく情報がご提供できたのは、対面型セミナーならではだと思います。参加者アンケートでは、8割の方に「満足」と回答いただくことができました。

グラフ:アンケート結果

「オンライン会議で興味のあるテーマは?」という質問には、

  1. 音響
  2. Teams Rooms・Zoom Rooms
  3. 映像、運用(同数)

の順で回答が集まり、音声など専門知識を要する分野への関心が高いことがわかりました。(図2参照)

また、Teams Rooms・Zoom Roomsソリューションと音声・映像機器を組み合わせることによって、会議室の運用や管理がどのように変化し、どれほど会議品質を向上させらせるのか興味を持っていただくきっかけにもなったかと思います。

特に今回は、各分野をリードする3社の協力により、理想的な会議室環境で各製品の特長をご体感いただけたことが評価され、多くの方から「デモンストレーションが参考になった」とのご感想が寄せられました。さらに、複数メーカーのソリューションを一度に知ることができた点も好評いただきました。
今後も、オンライン会議の専門会社として最新情報を発信していくとともに、お客様への提案や運用支援を通して、さらなる価値を提供できるよう邁進していきたいと思います。