RESOLUTION Vol.04
オンライン会議で顔を出す派?出さない派?会議中に自分の顔を映さない理由
会議中に自分の顔を映さない理由
テレワークが急速に広まり、社員同士や社外取引先との打ち合わせにオンライン会議システムを活用したコミュニケーションが日常的に行われています。
「オンライン会議」は、映像と音声でコミュニケーションを取ることを前提に設計されていますが、オンライン会議ならではの情報源である映像をオフにする「顔を出さない派」が一定数存在します。
顔を出さない理由のひとつに「プライバシーの保護(ハラスメント防止)」があります。コロナ禍初期の段階では、多くの企業がリモートワークを行う環境が整わないまま実施せざるを得なかったため、自宅の様子が映らないよう、映像をオフにすることでプライバシーの保護に対処していました。
もうひとつの理由が、ネットワークリソースの問題です。
コロナ禍を機に社員がPCやモバイル端末などから個別でオンライン会議に参加することが多くなりましたが、オンライン会議参加者数に比例して、使用帯域も増えてしまいます。
例えばZoomを使ってHD画質のグループ会議(多地点接続)を行うには、上り(送信)2.6Mbps、下り(受信)1.8Mbpsの帯域幅を必要とします。またMicrosoft Teamsでのグループ会議の場合、上り(送信)2.5Mbps、下り(受信)4Mbpsの帯域幅を必要とし、かなりの負荷がかかります。これを映像をオフにして音声のみで通信すると、およそ80kbps以下に抑えることができます。
会社のネットワークが、インターネット接続を中央拠点1か所に集約させる構成をとっている場合、複数のオンライン会議が同時開催されると多くの帯域を使用します。社員数の多い大企業などは、特に大きな影響を受けてしまいます。
このような理由でオンライン会議中は映像オフを推奨し、ネットワーク負荷を抑えている企業も多くあるようです。
業務の内容によっては映像が見えなくても問題なくコミュニケーションがとれる場合もありますが、相手の表情やボディランゲージといった視覚的な情報は、お互いを理解しやすくし、スムーズなコミュニケーションを促進します。
「映像」という視覚情報を持つオンライン会議は、他のコミュニケーションツールにはない特徴をもったツールです。
オンライン会議で顔を映さない(映せない)背景には、さまざまな理由がありますが、映像と音声両方を使ったコミュニケーションがとれるオンライン会議本来のメリットを活かしていきたいところです。
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